ニュース
- 2024.10.29活動報告
- 第1回領域会議を開催。盛会のうちに終えることができました。
- 2024.08.10お知らせ
- 【公募研究募集開始!】クラスター細胞学公募研究説明動画をUPしました。
- 2024.06.10お知らせ
- ウェブサイトを公開しました。
細胞内の営みを支える
「バイオロジカルクラスター」の
しくみを解明する
生き物の細胞内では、多種多様なタンパク質が様々な機能を発揮することで生命活動が維持されています。
タンパク質の中には、いくつかが集まって複合体をつくり、さらにそれらの複合体が集まってクラスターをつくることで、全体として機能を発揮するものがあります。
本研究領域では、クラスターを形成することで生物学的な意義を発揮する、こうした超分子複合体を「バイオロジカルクラスター」と定義し、形成のメカニズムや、発揮される機能の特性を解明する研究を行います。
例えば、細胞内でクラスターを形成することにより、一定の体積を確保し、物理的な強度を獲得して、機能的なシステムを形成することで、統御された超分子複合体として機能するものが存在しています。
さらに、細胞内でのクラスター形成には、分子間相互作用に加え、分子混雑環境の空間効果やプラットフォーム効果など様々な要因が関与する可能性が考えられます。
これらを考慮し、蓄積されつつあるタンパク質複合体の構造情報と細胞内の超分子複合体との間のギャップを埋める、「バイオロジカルクラスター」研究は、生物学に転換を促す挑戦と言えます。
バイオロジカルクラスターの成り立ちとその意義を解析するには、既存の細胞生物学・生化学・構造生物学に加えて、先進的な電子顕微鏡、蛍光相関分光法、超解像イメージング法を駆使した解析、さらには、その動態を物理学的に取り扱う、いわゆるソフトマター物理学や数理シミュレーション等を融合させる必要があります。細胞内で観察された現象や測定された物理量に対して物理学の理論を持ち込むことで理解を深め、生物学と物理学を相互に補完していくというこれまでにない融合研究を推進します。
本領域では特に、中心体、セントロメア、染色体など、細胞内に存在する超分子複合体を対象とし、その構造基盤や形成原理の解明を目指します。
バイオロジカルクラスターは
いかにして細胞内の機能を生み出しているのか?
3つの計画研究チームでその解明に挑みます。
バイオロジカルクラスターはどのような基本構造や特性を持っているのか?
構造基盤と機能の解明を目指します。
バイオロジカルクラスターは細胞内でどのように振る舞い、
その振る舞いはどんな要素によって生じるのか?
細胞内動態と制御機構の解明を目指します。
バイオロジカルクラスターに作用する直接的・間接的な要素は何か?
物理・数理解析による理解を目指します。